第1回 不老不死と狂気から始まったアンチエイジング

 そして1993年には米国アンチエイジング医学会(A4M)が12人の医師によって設立され、今では105か国、2万人を超える会員(85%が医師)を持つ大きな医学会になっている。日本でも2001年に日本抗加齢医学会が20人で設立され、現在では7800人の会員を擁している。

老化は避けられる病気、アンチエイジング医学が確立

 米国アンチエイジング医学会が「老化は避けられる病気」と定義づけしたことにより、抗老化に関する医学研究がさかんになり、アンチエイジング医学(医療)が確立された。

 そもそもなぜ老化が起きるのか? 老化の原因に関する仮説を紹介すると、大半は「活性酸素説」をベースにしている。つまり細胞でエネルギーを作り出すときに、どうしても発生してしまう活性酸素が細胞を傷つけて老化させるという説だ(最近では活性酸素が原因ではないとする説もある)。

 さらにその影響で老化が進行する。それがホルモン分泌が低下し老化を起こす「ホルモン低下説」、免疫システムの機能低下による老化「免疫機能低下説」、活性酸素などで傷ついた遺伝子を修復できずに老化を起こす「遺伝子修復エラー説」、染色体の両端にある物質の短縮化による老化「テロメア説」などで、どれに影響されるかは、個人の特性と生活習慣による。

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 自分の老化を客観的に分析して、老化仮説を起こさないように生きていくためのアドバイスをするのがアンチエイジング医学だ。

染色体の両端で、染色体のひもがほどけないように働いているテロメア(濃い色の部分)が、分裂するごとに短くなると、やがて寿命を迎える。(画像クリックで拡大)