第4回 小惑星探査と太陽系クルージング

――これからSNSロケットは、世界の宇宙企業と競合するレベルまで高めなければならないわけですが、民間宇宙開発において、日本が有利な点は何でしょう。

 日本には、中小企業でも優れた部品をつくる工場がたくさんありますし、電子制御技術も世界でトップの水準にあります。それが一番の強みでしょうね。

 良いものをシンプルに設計して、安く提供するというのは、これまでも日本のメーカーがやってきたこと。日本の持ち味だと思います。その意識はスペースXにもないと思う。

 ですから、われわれは価格競争を仕掛けたいんです。良いものをより安く。それがマーケットが広がるきっかけになると思います。

 ただ、実際には大変です。たとえば、ロケットの位置や速度を割り出すためのジャイロ。なかでも精度の高いレーザージャイロは高くて1つ100万円くらいします。予備も合わせて3つつけると300万円になる。ロケットの装備は、いろいろ積み重ねていくと大変な額になるから、「ジャイロで300万円は高すぎるよね」という話になる。では、より安価なジャイロを使うとして、今度は精度をどう確保するかが問題になるわけです。でも、そのへんはステップバイステップですね。

(写真クリックで拡大)