第3回 最大の課題は法整備と人材確保

 ひとつには、打ち上げ場所や施設の問題があります。たとえば、スペースX社のファルコン1が打ち上げられたのは、マーシャル諸島にある軍のミサイル施設です。設備の整った施設を国が貸してくれるのですから、恵まれています。

 私たちは、燃焼実験や打ち上げ実験の受け入れ先を探すところからやらなければなりませんでした。幸い、エンジン開発について北海道赤平市の植松電気という会社が協力してくれました。打ち上げ場所は同じ北海道の大樹町の協力で可能になった。その出会いがなければ、僕らの計画は一歩も進まなかったと思います。

――つまり、そういう場所や施設の提供を、国が民間宇宙開発への支援としてやってくれるとずいぶん助かるということですね。

 そうです。それとも関係して、法律の整備もしてほしい。2008年に施行された宇宙基本法では、民間宇宙開発の促進は謳われているのですが、具体的な方策は書かれていません。

 たとえば、ロケットの打ち上げ高度が上がっていったときに、いろいろな遠隔操作を行なう必要上、僕らとしては無線の専用周波数帯を割り当ててほしい。そうしないと、ロケットから映像を送ることも難しくなるんです。そういったところの法制度が整っていないので、どうすればそれが可能なのかを総務省に問い合わせなければならないし、総務省も規定がないので返事に困るわけです。まあ、JAXAが使っているのと同じ周波数帯を使わせてもらえればいいという話なんですけど。