第5回 文系理系の壁を超えた新しい科学がやってくる!

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 さらにいえば、自分が何かを論理的に考えようとしているとして、帰納がよいのか、演繹がよいのか、それともアブダクションが適しているのか、といったことを理解すると、やはり、生活の「生産性」「創造性」ひいては「楽しさ」にすら影響するし、円滑なコミュニケーションにも資するかもしれないと思うのは、ぼくの穿ちすぎであろうか。

 なお、釣り好きの、本連載編集者によれば、「釣りの楽しさには2種類ある。ひとつは、既存のデータからえいっとジャンプして決断するアブダクションで、もうひとつは、もちろん魚の引き!」だそうである。

 三中さんが系統樹の森を歩きまわって得た広い視野は、科学的な研究レベルのことから、我々の日常レベルでの大切なことまで、広く覆っている。

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おわり

三中信宏(みなか のぶひろ)

1958年、京都生まれ。農学博士。独立行政法人農業環境技術研究所上席研究員、および東京大学大学院農学生命科学研究科教授、東京農業大学大学院農学専攻客員教授を兼任。東京大学農学部農業生物学科卒業。専門は進化生物学・生物統計学。『生物系統学』(東大出版会)『系統樹思考の世界』『分類思考の世界』(ともに講談社現代新書)、『進化思考の世界』 (NHKブックス)『文化系統学への招待: 文化の進化パターンを探る』(勁草書房)『系統樹曼荼羅―チェイン・ツリー・ネットワーク』(NTT出版)など、著書多数。公式サイトはhttp://cse.niaes.affrc.go.jp/minaka/、ツイッターアカウント@leeswijzer

川端裕人(かわばた ひろと)

1964年、兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。文筆家。小説作品に、少年たちの川をめぐる物語『川の名前』(ハヤカワ文庫JA)、感染症制圧の10日間を描いた小説『エピデミック』(角川文庫)、数学史上最大の難問に挑む少年少女を描いたファンタジー『算数宇宙の冒険・アリスメトリック!』(実業之日本社文庫)など。ノンフィクションに、自身の体験を元にした『PTA再活用論 ──悩ましき現実を超えて』(中公新書クラレ)、アメリカの動物園をめぐる『動物園にできること』(文春文庫)などがある。サッカー小説『銀河のワールドカップ』風のダンデライオン 銀河のワールドカップ ガールズ』(ともに集英社文庫)はNHKでアニメ化され、「銀河へキックオフ」として放送された。近著は、独特の生態系をもつニュージーランドを舞台に写真家のパパを追う旅に出る兄妹の冒険物語『12月の夏休み』(偕成社)、天気を「よむ」不思議な能力をもつ一族をめぐる、壮大な“気象科学エンタメ”小説『雲の王』(集英社)(『雲の王』特設サイトはこちら)。
ブログ「リヴァイアさん、日々のわざ」。ツイッターアカウント@Rsider