第7話(最終話) 新たな「愛と青春の旅立ち」へ

最終回  宇宙の深海をめざして

前回まで:約2年にわたって続いてきた高井研さんの青春譚の最終回。バーチャルな組織としてスタートしたプレカンブリアンエコシステムラボラトリー(略称:プレカンラボ)は、存続の危機を乗り越えてリアル研究者を抱える研究プロジェクトになりました。そして高井さんは新たなフロンティアを目指します!


2009年4月から始まった新生プレカンラボには3名の専任研究員がやってきた。

「ラボひとり」としてプレカンラボ不遇の時代を支えた渋谷岳造。

せっかく東京大学大学院工学研究科に栄転したくせに、面接試験で「人生は一回きりなんで、やっぱりやりたい研究をやるために出戻りさせてください」と、またもやボクの涙腺を決壊させそうな事を言って戻ってきてしまった中村謙太郎。

そしてカナダの国際学会で発表を聞いた後、ボクが「オメェー、太古代の微生物による窒素循環とかほざいてるけど、今の微生物の窒素代謝を実際調べたことあんのかよ? あっ? オレが本物の窒素固定を見せてやる。ついてこい!」とか言って脅迫したら、ホントーに募集に応募してきてびっくりした西澤学。

それにプレカンラボ専任ではなかったけど、外見は豪快なゴリラ顔のくせに、内面は口先番長気質の繊細なメガネ君タイプで、「高圧的にJAMSTECに来い!とか言われると行く気が失せるんで適度に勧誘して後はネチネチかまわないでくれ」とか扱いの難しい彼女のような口をきくワリには結局いつも情にほだされる川口慎介を加えた4人体制になった。

ソリに乗ってワーイな遠足中の中学生、ではなく、JAMSTECプレカンブリアンエコシステムラボラトリーの西澤学君。「西澤の前に西澤なく、西澤の後に西澤なし」とまで言われる「日本で最初に微生物学と地球化学を融合した男」らしい。なめてんのか、てめえ。
(提供:高井研)