がぁ~はっ、はっ、は~。

 ドッグヤードで雑用をしていると、遠くから男の笑い声が聞こえてきた。

 私はその声を聞いただけで、なんだか、粗野で無神経そうな人がやって来たな、と思った。

(写真クリックで拡大)

「今日から、君の仲間だよ」

 そう言って、近づきながら握手を求めてきたのは、ドイツから来たというトビエス。そして、その彼女のセビーナ。

 共に、20代の若者で、2人は、アラスカの旅行中にトーニャの母と出会い、私同様に、このロッジを手伝うために送り込まれてきたというわけだった。

 がはは笑い声のトビエスは、まるで、くしが通らないのではないかと思うくらいに、絡まりまくった天然パーマを伸び放題にしている、獣のような大男である。

 一方、彼女のセビーナはというと、小柄でスタイルも良く、聡明そうな顔立ちをしている。

 まさに、美女と野獣のカップルだ。

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