第34話 新たな仲間の出現! しかし彼は、野獣???

 がはは野獣の熊のような手と握手を交わすと、彼はこう言った。

「俺は、ハンターなんだ!」

 鼻の穴を大きくして、大息を吸って、胸を張るよう言う彼に、私は、
「このアラスカで狩猟など、さほど珍しくもない……」と心の中で言った。

 すると彼は、
「俺は、スポーツハンターなんだよ。1週間ほど前に、大きなグリズリーを仕留めたんだ。そのときの様子をビデオカメラで撮ってあるから、あとで映像を見せてやるぞ。がっはっはっ!」

 そして、泥だらけの山靴を脱いで、ロッジの中にドカドカと入って行った。

 彼はここに来る前、アラスカでも大きなグリズリーが生息することで知られるアラスカ半島で、スポーツハンターの一行とキャンプをしていた。

 そこで若いメスのグリズリーを撃ち、その場で毛皮を剥いで来たのだと言う。

 彼は、まだ興奮が冷めていないようで、その自慢話は、何度も何度も繰り返された。

 そんな彼に、私は戸惑った。

 それもそのはず、私は食べるための狩りではなく、大物を撃ったと誇示したいだけのスポーツハンターという「生き物」が嫌いなのである。軽蔑もしている。

 だから、この大男と何を話していいのか分からなかったのだ。