第5章 1956- 第二期黄金時代からさらなる挑戦へ

第13回 “ミルククラウン”を最初に撮影したのはこのヒトです

ミルククラウン。(c)2010 MIT. Courtesy MIT Museum(写真クリックで拡大)

 ミルククラウンといえばコレ。牛乳を1滴落としたときにできる王冠のような形状です。いまではおなじみの映像ですが、最初に撮影したのは、実は協会が支援をし、ナショジオでも大いに活躍したヒトでした。

 そのヒトとは、ハロルド・ユージン・エジャートン(Harold Eugene Edgerton)。

 写真家ではなく「ヒト」と書いたのは、彼がいわゆる普通のカメラマンではなかったからです。

 日本ではさほど知られていないけれど、エジャートンは米国ではエジソンと並び称されたほどの発明家。1903年に米国ネブラスカ州で生まれ、電子工学を学び、MIT(マサチューセッツ工科大学)の大学院に進学します。長らくMITの教授も務めました。1990年に亡くなっています。享年86歳。

 取得した特許は40以上。なかでもメジャーな発明はストロボです。厳密にいえば、ストロボ自体はその100年ほど前からあり、1931年にエジャートンがなしとげたのは、数千分の1秒単位という高速で制御することですが、それがミルククラウンのようなまったく新しい写真の世界を切り拓きます。