第4回 辺境で地球と一体になる

――不毛な砂漠を何日間も走ったり、文明化されていない土地に長く滞在するのは、苦にならなかったのですか。

 ずっとそれが続いたら、嫌になるかもしれませんね。このドラマのロケも、ギアナ高地のときも、旅はけっして楽ではなかったけれども、それ以上に得られるもののほうが大きかったと思います。

――得られるものとは?

 一体感、地球との一体感です。

 都市にいて、地球との一体感はなかなか感じられません。街は人間が築いたもので、いわば地球から浮き上がっているような空間。自然界から見れば、人間は都市の衣をかぶって地球から孤立している生きものなのかもしれない。自然から自分たちを隔離して、自分たちの生活しやすいように環境を作り変えているわけですから。

 その都市を飛び出して、荒涼とした砂漠や高原地帯、今回の極地もですけれど、そういうところへ行くと、人間というより一個の生きものとして地球と一体になれたような感覚が得られる。それが僕には貴重なんです。

ノルウェーにて。(写真クリックで拡大)