とは言うものの、あの大きな湖が一晩のうちに凍ってしまうわけがない。

 さっそく、湖の様子を見に行こうと思っていると、スティーブがやってきて、
「漁に出るよ」と言う。

 昨日、必死の思いで陸に上げたリバーボートをまた水に戻すことになるので、私は少し面倒そうな顔をした。

 けれど、この気温の低さでは、数日のうちに、湖に氷が張り出してくるのは間違いないから、船が出せるうちに、魚を捕れるだけ捕っておこうと言うのである。

 確かに私たちは、多少の無理をしてでも、食料を蓄えなければならない。

 そうと決まれば、さっそく漁の準備をして、「よし、行くぞ!」と気合を込めていると、スティーブは次に、2匹のハスキーの子犬たちの所に行って、2匹を離した。

「カム!(おいで!)」

 彼は、そう指示を出すと、湖の方向に歩いていく。

ハスキーの子犬たち。(写真クリックで拡大)

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