第31話 憧れの有名人がやってきた!

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 注射器を持ってきたのは、ミンチュミナ湖の対岸に住むミッキー&ジュリーという双子姉妹で、トーニャが留守であるために、代わりに来てくれたという訳だったのだ。

 実は彼女たちは、アラスカでは大の有名人。

 姉妹だけで森の中に住んでいて、女性でありながら狩人であり、漁師であり、罠師でもある。

 生活のほとんどが自給自足で、今もアラスカ開拓時代のような生活を送っている。

 彼女たちも優秀な犬橇使い(マッシャー)で、若い頃に、姉妹だけで犬橇と極寒に強いアイスランド馬を使ってアラスカじゅうの僻地への旅をしたという冒険家でもある。

 そして、そのときの旅の記録や、原野での生活についての本を何冊も出版していて、新聞の連載コラムや、ラジオ番組にもよく登場している。

 言わば、アラスカ出身の双子女流冒険作家なのだ。

 彼女たちの本は、森の暮らしや犬橇の旅に憧れる人たちのバイブルにもなっている。