第10回 「夜更かし」=「夜型」はウソだった!

 さらに同サイトでは、「ピッツバーグ睡眠調査票」(PSQI)による自己判定も出来るようになっている。

「こちらの方はですね、夜型・朝型というよりも、なにか睡眠に問題を抱えているかどうかスクリーニングするものです。特定の睡眠障害を見つけるというわけではないんですが、スコアが6点以上だとリスクが高いと言われています。睡眠について『困っている度』を評価しているんですね。ですから、質問紙で夜型と判定された人でも、出勤時間に縛られなかったり、生活に困っていなければ、昼夜逆転生活でも、引っかかってこないんですよ」

 こちらのスクリーニングを試したところ、ぼくはぎりぎりハイリスク群には入らなかった。しかし、本当にぎりぎりである。自宅で仕事をしているため、昼夜逆転生活していても基本的には問題がなく、そこまでは「困っていない」ということだ。三島さんによれば「もし1時間かけて通勤しなければならない環境なら、困っている群に入ったでしょう」という。実際、午前中に予定があるだけで、前の日はプレッシャーを感じる程度の悩みはある。情けないことではあるが。

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つづく

三島和夫(みしま かずお)

1963年、秋田県生まれ。医学博士。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神生理研究部部長。脳病態統合イメージングセンター部長。1987年、秋田大学医学部医学科卒業。秋田大学医学部精神科学講座助手、同講師、同助教授を経て、2002年米国バージニア大学時間生物学研究センター、米国スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員助教授。2006年6月より現職。2010年4月より日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事、日本生物学的精神医学会評議員を務める。

川端裕人(かわばた ひろと)

1964年、兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。文筆家。小説作品に、少年たちの川をめぐる物語『川の名前』(ハヤカワ文庫JA)、感染症制圧の10日間を描いた小説『エピデミック』(角川文庫)、数学史上最大の難問に挑む少年少女を描いたファンタジー『算数宇宙の冒険・アリスメトリック!』(実業之日本社文庫)など。ノンフィクションに、自身の体験を元にした『PTA再活用論 ──悩ましき現実を超えて』(中公新書クラレ)、アメリカの動物園をめぐる『動物園にできること』(文春文庫)などがある。サッカー小説『銀河のワールドカップ』風のダンデライオン 銀河のワールドカップ ガールズ』(ともに集英社文庫)はNHKでアニメ化され、「銀河へキックオフ」として放送された。近著は、独特の生態系をもつニュージーランドを舞台に写真家のパパを追う旅に出る兄妹の冒険物語『12月の夏休み』(偕成社)、天気を「よむ」不思議な能力をもつ一族をめぐる、壮大な“気象科学エンタメ”小説『雲の王』(集英社)(『雲の王』特設サイトはこちら)。
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