第10回 「夜更かし」=「夜型」はウソだった!

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「たしかに、夜型生活は夜型生活なんですが……例えば普段、夜11時頃に寝て、朝7時頃に起きるのがとても自然で余り苦もなく生活している人がいたとします。その人が、深夜の仕事をする必要があって、明け方に寝て昼過ぎに起きる生活に入らざるを得なくなると、2~3週間ぐらいで体内時計がその時間帯に再調整されていくんですね。そういう人は、また昼間中心の生活に戻せと言われたら、すんなり戻ることができます。一方、真の夜型というのは、必要が生じても、一般的な生活のスケジュールに睡眠習慣を矯正できない人たちですね」

 三島さんが「真の夜型」とわざわざ表現した背景には、「真ではない」夜型の人がいるということであり、それが例に出た「昼間中心の生活にすんなり戻れる人」だ。「真の夜型」かどうかを知るためには、ふだんの生活をしっかり観察したり、体内時計を測定したりする必要が出てくる。1人2人ならともかく、研究のレベルで大勢にそれをするのは難しい。特に体内時計の厳密な測定は、光など外界から隔離された環境下で何週間もかけて行うので、おいそれと実施できない。

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 三島さんが、このように夜型が「真」であるかどうかを区別しようとするのは、「真の夜型」はやはり社会で苦労することが多いからだ。朝起きなければならないのに起きられない。また、完全に日周のリズムから離脱して、睡眠時間帯が、昼夜が24時間で1周する自然な1日のリズムとも、社会生活のリズムとも完全に乖離してしまう「非同調型」にもなりかねない。だから、単に夜型・朝型、というだけではなく、その背景にある本当のところを知ることが大切になる。