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「確実に言えるのは、試験前に完全に徹夜というのはまずいってことですね。これは、いろんな実験で明らかにされてまして、単に眠気の問題ではなく、計算の正確さが落ちたりします」

 眠らないで試験に臨むのはいくらなんでもダメ、である。当たり前と言えば、当たり前なのだが、睡眠学的な裏付けもあるということなので、ますますダメだ。

「あと、睡眠時間を削ってたくさん勉強するのがいいのかいうと、ちょっと難しい話です。長く寝ていれば当然勉強時間は短くなります。かといって長時間勉強しても、それがどれだけ頭の中でコンソリデートされていく(定着する)かというのは、睡眠がかかわることですし。徐波睡眠(深い睡眠)もレム睡眠もそれぞれ、記憶したものを海馬(記憶を司るとされる脳の部位)に刷り込むのに役立ってるので、きちんと長期的記憶を保持しようと思ったら、覚えた直後に睡眠をとらなきゃいけないと、実験的にも示されています。でも、何時間まで睡眠を削っても学習に影響ないかって……そういうことを厳密にやった研究は見たことないですね」

 四当五落は、ある種の精神論だとして、では実際、何時間睡眠くらいまでが各年代において、効果的な学習ができるぎりぎりのラインかというのは分からない、というのが現状のようだ。それに、くどいようだが個人差はある。

 もっとも、やはり誰がどう見ても眠らなさすぎということはある。また、それを本人や周囲が気づかないことも。三島さんはこんなエピソードを紹介してくれた。

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