第80回 初体験! 美味なるアジアの虫スナック

前ページ冒頭の写真がもち米とピーナッツ、ゴマを合わせた最もポピュラーなタイプのカウヤックで、上はそれのバリエーション。ココナッツフレークがトッピングされている

 見つけたのは、ほんのり甘いもち米と塩味のゆでピーナッツ、ゴマを合わせたもの。もち米にはしっかり食感が残り、食べごたえがある。おやつと食事の中間のような味わいだ。

 「カウヤック」と呼ばれるこの食べ物は、実はシャンのお正月の定番料理。蒸したもち米と黒砂糖、ピーナッツ、白ゴマをまぜて火にかけ香ばしさを出した後、バットに広げて冷やし、ひし形に切ったものだ。後日、そう教えてくれたのは、同式典を主催した在日シャン民族文化協会の元会長の山田泰正さん。日本に帰化したラオス出身のシャン人だ。

 「カウヤックは、家によって材料が少しずつ異なるんです。甘さも違いますね」と山田さん。会場にも、先のカウヤックとは違ってココナッツフレークをトッピングしたものがあった。こちらの方がお菓子に近い味わい。

 シャン民族の人々の食べ物は、煮る、焼く、蒸す料理が中心。おやつを食べるという習慣は、あまりないらしい。カウヤックも、お正月の他、お祭りの際に食べたりするが、普段の日に口にするものではないそうだ。

 会場では、もうひとつ、気になる食べ物を見つけた。揚げ豆腐だ。カラッと揚げてあって、赤いチリソースが添えてある。とても美味しい。様々な国にまたがって住む民族であるため、同じシャン民族でも地域によって食べ物も変わってくる。その中で、シャン民族に共通する代表的な食べ物のひとつが、こうした料理に使われる豆腐らしい。原料は大豆ではなくひよこ豆。ただし、豆腐はシャン語でも日本語と同じように「トーフ」と言うそう。

シャン料理の揚げ豆腐。食事時に食べるものだそうだが、スナックにぴったりの味。ちなみにシャン民族は納豆も食べる