第29話 オリバー爺さんの珍食性、ナマタリアン

 と尋ねると、爺さんはその容器の蓋を開けて、食べてみるといいと言う。

 刺身に慣れている私だけれど、湖の魚の生は、さすがに怖かった。 

 川魚などの淡水魚の生食は、寄生虫のリスクが高いと聞いていたからだ。

 恐る恐る口に入れてみると、食感はタラの卵とあまり変わらなかった。

 もちろん、甘くない。

 欲を言えば、醤油と砂糖と酒で煮付けにするか、唐辛子をたっぷりと入れた塩漬けにしたい。

 食材を見ると、すぐにも料理の想像ばかりしてしまう私は、素直に、「調理した方が、美味しくなるよ」と言った。

 しかしオリバー爺さんは、完全なる生食家の上、調味料嫌いでもあった。

 調味料に含まれる様々な化学物質を避けているのだ。

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