第7話(最終話) 新たな「愛と青春の旅立ち」へ

その4  ボク好みのナイスガイを探して

前回まで:2004年、JAMSTECの中に「地球生命の誕生を解き明かさん」と熱き想いをたぎらせた、小さなプロジェクトチームが生まれました。でも、まだ人が足りません。そんなころ、高井さんはあるシンポジウムに呼ばれます。そこで新たな出会いが・・・。


ボクらの新しい研究は、作戦会議に集まった5人を中心に、国内で海洋底研究を進める若い世代の研究者たちの協力者を得て始まった。そして、太古の深海熱水を再現する装置(岩石-海水高温高圧反応装置)の作成やその他諸々の研究の立ち上げを嬉々として進めていた。

もちろん解明すべき研究対象は巨大だったけど、ボクらのやるべき研究戦略は焦点が定まっていたので、たった5人では「到底無理っす」と言うわけではなかった。ただし、あくまでボクらは兼業で、この研究だけに100%集中できるわけではなかったので、実際はJAMSTECの中では見つからない強力な助っ人、特に太古代初期(40~30億年前)の地球環境や科学化石や原始地球環境における有機分子進化を研究している学際的な若手研究者、を強く欲していたのも事実だった。

そんなチャンスが訪れたのは2005年5月の事だった。

刺激的なシンポジウム

2004年の夏にボクを集中講義の講師に招いてくれた東北大学の掛川毅さんの誘いで、東京工業大学と東北大学が共同で開催する「初期地球の環境と生命の国際シンポジウム」に講演者として参加できることになった。

ボクらは中村謙太郎君を除いては、みんな初期地球環境に関しては素人(直接研究対象としていないと言う意味で)だったので、ボクとしては「プロとやらがどれほどのものか味わわせてもらおうか、士郎。くわっ!」、「いえいえ、全くもってお勉強させてもらいますよ」、「ワシらのアイデアがどう受け止められるか試し斬りよ、今宵のウルトラエッチは血を欲しておるわ!」、「飛びきりクールな若者がいたら、ゲッチューDAYO」という様々な想いを交錯させつつ、参加した会だった。