ムースハンティングの下見の帰りに、湖に仕掛けている魚網をチェックすると、 「おおおお~」と、私は唸った。
待ちに待った湖のギャング! ワニ顔の魚、パイクがかかっていたのだ。
「待っていたよ~」
私は、そのいかつい顔に挨拶すると、頭の中は、魚のフライとタルタルソースの想像でいっぱいになった。
パイクは、日本名をカワカマスという。
ギザギザの鋭い歯を持ったワニ口の捕食性淡水魚で、北米に住むこの種類は、1メートルを超えるものも多い。
顔の怖さが物語っているように、そのギザギザのワニ口で、がぶりとカエルや小型哺乳類を食べるのだという。