第28話 出たあ~! ワニ顔の怪魚!

「パイクは、アラスカの魚の王者だよ」
「え? そう思う?」
「思うよ」
「サーモンよりも?」
「うん。僕はパイクのほうが好きだよ」

 おおお~、仲間ではないか~。嬉しい~。

「でも、白人のなかには、パイクを食べない人も多いよね。ボーニーだからって」
 そう言うと、スティーブは、
「パイクが嫌いな人は、パイクのさばき方を知らないんだよ。パイクには、パイクのさばき方がある。それを知っていれば、小骨は気にならないよ」

 実は私も、そのさばき方を知らなかった。

 持ち前の器用な箸使いで、小骨の多さを問題にしたことがないから、気にもしていなかったのだ。

 スティーブが言うには、パイクの背中には、Yボーンと呼ばれるYの字型の小骨が左右びっしりと並んでいる部分があって、その骨の部分を身ごと取り除くか、骨にそって身を削いでいけば、食べたときに小骨に煩わされることがないと言う。

 パイクのほか、ホワイトフィッシュなどのメスからは、大きな卵が取れた。

 小さな粒だけれど、見るとタラコのように美味しそうである。

 スティーブは、その卵をキレイに水で洗うと、プラスチック容器に入れた。

「これ、どうするの?」

 もしや塩漬けにして、本当にタラコを作るのでは?

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