第28話 出たあ~! ワニ顔の怪魚!

 私は、このパイクが大好きなのだ。

 アラスカと言えば、サーモンやハリバット(オヒョウ)が有名で、世界中から来る釣り好きのほとんどは、この2種類を狙いに来る。

 沿岸部など、釣りボートの会社が多く、夏になると、釣ったサーモンやハリバットの大きさを自慢する客で賑わっている。

 が、このパイクのことで盛り上がっている釣り客など見たこともない。

 川を溯上するサーモン狙いの釣り好きたちにとっても、パイクは、ギザギザの歯で釣糸を切ってしまうわ、ルアーを食いちぎって持ち去るわで、まさに傍若無人のワニそのもの。

 釣れてしまうと厄介な雑魚でしかなく、釣れてもポイと捨ててしまう人が多い。

 パイクを食べない白人も多く、その理由は、ボーニー(やたらと骨が多いこと)だから。

 箸を使う日本人のように、器用に骨をとりのぞけない、フォークとナイフ文化の白人たちにとっては、小骨の多いパイクは面倒な食べ物なのだ。