第4回 雪に弱くなった雪国

 高齢化、過疎化ということで、当然のごとく人手がない。屋根雪の事故が起こりやすい気象条件を避けるのはもちろん、そもそも、雪下ろしの必要があるのか見定めるのも大切だ。センターのウェブサイトには今現在の屋根雪の重さを知ることができるページもあって、なるべく、雪下ろしをする回数を減らすための判断を助けてくれる。

雪氷災害発生予測システムの概念図。(画像クリックで拡大)

 さらに、社会的なインフラへの被害を防ぐための仕事も大切だ。センターでは、様々な種類の雪害に関するリアルタイム予測に力をいれている。例えば、雪崩。試験的に運用しているという予測地点は、長岡市内の15カ所を含め80カ所近くになる。いずれも、雪崩が起きると、道路や、その他のライフラインに影響を与える場所だ。それぞれについて雪崩発生危険度の予測情報を提供している。

「雪崩にもいろいろ種類がありまして、簡単に言うと、積もってる雪全部が崩れてくる全層雪崩と、上のほうだけズルッといく表層雪崩。春、気温があがってくると融雪に伴う全層雪崩が起きますが、冬の寒い時期に起こるのは、表層雪崩の方ですね」

 全層と表層の雪崩というのは、イメージするのは難しくない。例えば山の斜面に雪が積もっているとして、全層雪崩は下の地面が滑り面になって、その上のすべての雪が落ちていく。一方、表層雪崩は、積もっている雪の層のどこかに弱い部分があって、そこが滑り面になる。それを「弱層」というそうだ。冬季の表層雪崩は、まさにその弱層がどこに生じて、どこまで耐えられるかというのを予測することになる。

「弱層にも抵抗力が当然あるんで、この抵抗力と引っ張りおろす力の兼ね合いで、雪崩になるかならないか判断します。まず、雪が降っている時に、その斜面にどれくらい新たな雪がのっかるか。上に乗っている雪が多くなっていくと、弱層の強度、せん断強度といいますが、それが耐えきれなくなって、表層雪崩が起きるんです。雪は積もっているうちにどんどん状態が変わっていくので、弱層がどこなのか、どれくらいまで耐えられるかというのは、降ってからの期間ですとか、気温の変化ですとか、いろいろな要素で変わってきます」

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