第26話 涙の味? ライチョウを食す。

 そんな彼女にとって、グラウスを撃ったことは、遊びでやったことではない。

 分かっちゃいるけど、私の心はハートブレーク。心にぽっかりと、穴が開いてしまったのだった。

 そんな私に、スティーブが言った。
「ここでの生活は、自給自足が基本だよ。忘れないで」

 確かに……。メルヘンの森の、ラブラブ、グラウス夫婦が、かわいそう……、などと言っていられない。

 ここは、アラスカの原野の森。

 我が身の食生活といえば、無人島漂流記、ロビンソン・クルーソーと、なんら変わらないのである。

 気を取り直して、スティーブの彼女と一緒に、グラウスの身をさばいていくと、お腹の上のあたりから、薄い膜の袋のようなものが出てきた。

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