第26話 涙の味? ライチョウを食す。
ライチョウと言えば、「特別天然記念物」。
日本人なら、すぐにそう思うだろう。
しかしそれは、日本国内だけの事情で、アラスカなど北米では、狩猟対象であって食べることも珍しくない。
ややこしい話しなのだが、英語でライチョウには、2種類ある。
「ターミガン」と「グラウス」だ。
共に英和辞書を引くと、「ライチョウ」としか書かれていないことが多いのだが、しっかりと呼び分けをされていて、「ターミガン」は冬になって羽を真っ白に変えるもの、「グラウス」は羽の色を変えず茶色いままのものをいう。
日本で言えば、冬に真っ白になって、高山で凛として生きている天然記念物ニホンライチョウが、「ターミガン」。
北海道の森に生息していて、羽毛の色を変えない、エゾライチョウが、「グラウス」だ(この種類は、日本でも狩猟対象になっている)。
このターミガンとグラウスの違いというのが、非常に難しい。