報道でも武装集団といわれますが、ちょっとニュアンスが違います。そもそもあれは反体制を掲げた自治組織で、僕は自警団と呼ぶほうが適切だと思います。

 反体制の抗争が始まったころは、革命集団という呼び方もされました。

 僕が住んでいたころのトリポリは、本当に安全な街で、夜一人で歩いていてもトラブルに遭うことがほとんどありませんでした。夜歩くのは、新宿の歌舞伎町のほうが怖い(笑)。

 ただ、今は自治組織とはいえ、武器が蔓延していることが問題で、これをどうするかが暫定政権の大きな課題なのです。

――暫定政権は、その解決法をどのように考えているのですか。

 国の軍隊を新たに編成して、武装した自警組織をそこに吸収する。武器を登録制にして、それ以外は国が没収するなど、いくつかの案が考えられているようです。

 しかし、自警団の人々は自費で何千ドルもする武器と弾薬を買っているわけですからね。そこをどうするかという問題があります。

 軍に吸収される、あるいは自警団を解散するということに、抵抗を示すところも出てくるでしょう。それが新たな火種を生む可能性もあるわけで、この問題は難しいですね。

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