第1回 リビアの春、トリポリの歓喜

――スレイマンさんは6歳から19歳までをリビアで暮らしたわけですが、それから何をしていたのですか。

 リビアは高校が4年制なので、卒業した年で19歳です。

 そのままリビアの大学に進むこともできたのですが、何かつまらないなと思って、1年だけと期限を決めて、外国へ行こうと思ったんです。バンジージャンプとスカイダイビングが安いと聞いたオーストラリアへ(笑)。

 そんなことを考えていたころ、リビアにピースボートが来て、乗組員と話す機会があって「海外へ出たいならピースボートで働けば」と勧められ、日本へ戻ってピースボートにかかわる仕事をしました。1年のつもりが、おもしろすぎて3年弱もその仕事を続けましたけれど。

――今は慶応義塾大学 湘南藤沢キャンパスの学生で、その傍ら「在日リビア人留学生の会」の活動もされています。とくに2011年2月に、リビアで大規模な反政府デモが発生した直後、東京のリビア大使館前でデモをやり、これがメディアにも取り上げられました。

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「虐殺をやめろ」と訴えるデモやアピール行動をやりました。会のメンバーは20人程度なのですが、デモには他のアラブ系諸国からの留学生がたくさん参加してくれました。日本人もいましたよ。

 2月15日に、リビアで最初の反政府デモが起こったときに、治安部隊が発砲して死者が出ました。カダフィの国軍は反政府行動に対しては、すぐに武力で制圧しようとします。それを何とか食い止めたいと思ったのです。