協会のゲストブックに残された漫画。クストーが訪問した際に編集部所属の画家が描いた。(c) Mark Thiessen, NGP(写真クリックで拡大)

 コンシェルフの中の気圧は外の水圧と等しく保たれています。ということは、中の圧力は11気圧。そんな圧力で生きていけるの? と思われるかもしれませんが、大丈夫みたいです。ただし、これほどの高圧になると、普通の空気では人間は生きていけません。なので、高圧だと害のある窒素のかわりにヘリウムを使った人工の空気で室内を満たしています(正確にはヘリウムと酸素の混合気体)。そのせいで、みんな声がヘンに甲高くなっています。

 中での生活はコンシェルフ2のときより実験的要素が色濃く、頭にたくさん電極をつけていろいろ測定していたり、ステーションからの水深110mの飽和潜水を試みたりしています。周囲はいつも暗く、圧力も高い。前と比べるとはるかに危険に満ちており、けっこうアブナイ感じもあってハラハラします。それが冒険としての緊張感を高めていて、映画とは違った見ごたえがあります。

 この番組はナショジオが作った初期のテレビシリーズとしては珍しくいまの日本でも見られます。「ジャック=イヴ・クストー 海の百科 クストーの世界/信じられないダイビング・マシーン」というDVDに収められているので、チャンスがあったら、ぜひご覧になってみてください。特にエンドロールは注目です! 原点の証であるナショジオのクレジットがちゃんと出てきますので(笑)。

 なお、クストーについてもっと詳しくお知りになりたい方は日本版1998年2月号の特集「沈黙の世界に挑んだクストーの生涯」をお読みください。

1966年4月号の特集は「海底で数週間働いてみた(Working For Weeks on the Sea Floor)」だった。ね、ちょっと暗い感じでしょう?(画像クリックで拡大)

つづく

(Web編集部S)

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