第5章 1956- 第二期黄金時代からさらなる挑戦へ

第9回 ダイオウイカ番組の原点はコレでした

 ちょっと話題に乗り遅れた感じもありますが、某国営放送のダイオウイカの番組はご覧になりました? 中の人はもちろん見ました。さすが10年ごしのプロジェクト! 見ごたえがありました。視聴率もよかったようで、こういう番組が多くの人に見られるのはうれしい限りです。深海生物や深海探査はナショジオの得意分野のひとつですからね。

 もっと言えば、こうした海中ドキュメンタリ番組の基礎を築いたのはナショナル ジオグラフィック協会でした。というわけで、今回はその話をいたしましょう。ダイオウイカにあやかって(笑)。

 1965年からスタートしたナショジオのテレビシリーズのうち、海中モノは最初から柱のひとつになりました。

 それもそのはず、メインキャスターは第4章の27回で紹介した海洋冒険家のジャック・イブ・クストーだったのです。

 すでに書いたように、ナショナル ジオグラフィック協会の支援を受けながら、クストーは1956年に映画『沈黙の世界』を製作。自らが発明したアクアラングを使った水中撮影で海中の世界をドラマチックに紹介し、共同監督のルイ・マルとともに、カンヌ映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞していました。

 しかし、クストーはこれに満足せず、文字どおりさらなる深みを目指します。