特別編 渡辺佑基「ペンギンカメラでついに大発見!」

 まずビデオ映像を確認すると、オキアミや魚を捕獲するシーンが多数映っていた。魚はほとんどがボウズハゲギスという種類であり、この魚はいつも海氷のすぐ下を泳いでいる変わった生態の持ち主である。驚いたのはペンギンのエサ取りの素早さと効率の良さである。約85分の記録の間に、あるペンギンはオキアミを244匹もぱくぱくと食べ続けたし、またあるペンギンはボウズハゲギスを33匹も捕えていた。さらにオキアミの群れに遭遇したときは目にもとまらぬ速さで1秒あたり2匹も捕えていた。

 次に、ビデオ映像で確認したエサ取りのタイミングを頭の動きのデータと照合したところ、両者はよく一致し、ビデオがなくても頭の動きだけからエサ取りの行動を検出できることがわかった。ペンギンがエサを捕まえるときは必ず頭を強く振るので、そのシグナルが行動記録計に記録されるのである。間接的なエサ取りのシグナルの正しさを映像を使って証明できたのは世界で初めてであり、画期的な成果といっていい。

 そして最後に、数日間にわたるデータ全体からエサ取りの行動を検出することにより、ペンギンがオキアミやボウズハゲギスをいつ、どこで、どのくらい捕えていたかを把握することができた。たとえばペンギンがオキアミを捕える深度は数mから80mまで幅広いことがわかったし、ボウズハゲギスはいつも海氷のすぐ下で捕えることがわかった。

最後に「大アタリ」が!(動画提供:国立極地研究所)

やっぱり最後に魚がアッ!(動画提供:国立極地研究所)