世界を飛び回る写真家スタインメッツは、取材先から写真だけでなく、さまざまな記念の品も持ち帰る。初めてリビアを訪れた2008年には、当時の最高指導者ムアンマル・カダフィの顔写真入り腕時計や、砂漠の砂、リビア・ディナール紙幣を持ち帰った。メキシコではカウボーイがかぶっていた帽子をその場で買いとり、太平洋の島ではシャコガイの殻を輸送するのに梱包用の木箱を現地で作ってもらったこともあった。

――ルナ・シアー

レンズの裏側

―― 一番お気に入りの品はどれですか?

スタインメッツ:腕時計ですね。リビアの首都トリポリの宝石店で見つけて買いました。カダフィの政権樹立39周年を記念するもので、かなりの希少品ですよ。カダフィ政権が崩壊したのはこの数年後です。買った当時は、この腕時計が製造中止になる時代が来るなんて、考えもしませんでしたが。

――ほかの品についても教えてください。

右はトゥアレグ族の伝統的なナイフです。サハラ砂漠の中央部では、これで缶詰を開けたり、ヒツジの首を切ったりします。砂はリビアの国境付近で採取したもの。カダフィの肖像が描かれた紙幣も、そのうち価値が出ると思いますよ。昨年リビアに行ったとき、人々は新しい紙幣の発行を待ちわびていました。

 自宅は旅のお土産であふれかえっていて、ときどき妻に「博物館」だとからかわれます。