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ナショナル ジオグラフィック日本版 2013年2月号

忘れられた遊牧民

  • アフガニスタン北東部のワハーン回廊は、標高が高く、険しい山脈と渓谷からなる細長い地域だ。一年を通して強風が吹き荒れ、作物が育たないこの地では、遊牧以外に生きるすべがない。
  • 手製のフェイスマスクをかぶり、冬の厳しい寒さをしのぐ若い牧夫。ワハーン回廊では、気温が氷点下に達する日が年間340日にものぼる。
  • 乳搾りのために羊を囲いに入れる、真っ赤な衣装の少女たち。羊の糞(ふん)は、石垣の上に積んで乾かし、燃料として使う。この地の人々の暮らしは、こうした家畜に支えられている。なかでも羊は通貨の役目も果たし、子羊1頭で小麦粉が50キロほど買える。
  • 2頭の子羊は、夜の間だけ母親と一緒に過ごせる。寒さが特に厳しい日には、子羊や子山羊を布袋に入れて牧夫の小屋につるしておく。そうしないと死んでしまうからだ。クルグズ人は過酷な冬を嘆くが、故郷と呼べる場所はここしかない。
  • ネコを放り上げて遊ぶ少年。ここはアフガニスタンとタジキスタンの国境付近にある、冬の野営地だ。クルグズ人の遊牧民は、羊や山羊、ヤク、馬、ラクダなどの家畜に頼って生活している。だが彼らが動物たちに特別な愛着を抱くことはない。
  • クルグズ人遊牧民の一族を率いるハッジ・ロシャン・ハーンは32歳。厳しい寒さのなか、ロバを連れて水くみに行った妻の帰りを待っている。アフガニスタンのワハーン回廊には約1100人のクルグズ人が暮らす。 先代の族長だった父親アブドゥル・ラシド・ハーンの後継として、彼は 2010年に族長に任命された。
  • 森林限界を超えた高山を進むキャラバン。谷間へと下る危険な山道では、足腰が頑丈なヤクが頼りだ。標高4200メートル以上の小パミールと呼ばれる一帯では、一年のうち8カ月以上も冬が続く。
  • 旅の途中、洞穴で暖をとるクルグズ人の男たち。年に一度山を下り、村で物々交換をするのだ。最も近い村はパキスタンにあり、徒歩で5日かかる。彼らは家畜や羊毛、乳製品と引き換えに、お茶からテレビまであらゆる物を手に入れる。
  • 水くみを終えた少女たちが、ポリタンクを氷上に滑らせながらキャンプに戻る。クルグズ人の文化では、男の仕事はもっぱら家畜の移動や取引で、日常生活の重労働は女たちにのしかかる。
  • 雹(ひょう)を降らせた嵐が去り、少女たちが泥造りの小屋から出てきた。アクス川に近いこの場所は、一族が秋を過ごす野営地だ。夏営地や冬営地の草が乏しくなると、ここに移って数週間滞在することもある。
  • 年上の男性との婚礼を間近に控えた、10代の少女ビビ・ゾーラ。未婚の娘の真紅のベールを卒業し、既婚者用の白いベールをかぶるのだ。彼女の未来には危険が待ち受けている。クルグズ人女性の出産時の死亡率は、先進諸国の500倍にも達する。
  • 息子の頭をそる父親。慢性的な頭痛を治すため、凍った川などの“清浄な場所”に髪をまくという。クルグズ人はイスラム教スンニ派を信仰するが、古くから続く伝統的な儀式も多い。体の不調は悪霊の仕業だと、人々は信じている。
  • アブドゥル・メタリブ(右)とハルチャ・ハーンの夫婦は息子の死をきっかけにアヘンに手を出した。クルグズ人の多くは、医者がいないから苦痛を和らげるためにアヘンを吸うという。クルグズ人遊牧民の半数近くがアヘン依存症だと言われている。
  • 物々交換で手に入れた携帯電話を愛用する男たち。自動車用のソーラーバッテリーで充電するが、通話はできない。世間から隔絶されたこの高原には、電波が届かないのだ。もっぱら音楽を聴いたり、写真を撮ったりするのに使う。
  • 鞭(むち)をくわえたまま馬を駆るクルグズ人の男たち。ブズカシと呼ばれる騎馬競技の真っ最中だ。アフガニスタンの国民的スポーツで、首を切った山羊の死骸をボール代わりに使い、得点を競う。
  • 夏の夜、若い夫婦のユルタの外で、毛布をかけられたヤクがうずくまっていた。ユルタは、モンゴルのゲルに似た移動式住居だ。季節がめぐって移動するたびに、解体し、また組み立てる。木製の扉は低地から仕入れたもの。

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