モハベは、ロスアンジェルス空港(LAX)から内陸部北東に向かって、ハイウェイを2時間ほど走ったところにある街だ。砂漠の中にあり、空軍基地が隣接しているため、アメリカ人にとっては、まず砂漠、そして空軍基地のイメージが強いらしい。

モハベの街から車で10分も走ると周囲は砂漠になる。(写真クリックで拡大)

 モハベの街自体は小規模で、まわりを砂漠と風車群に囲まれた独特の景観の中にある。宿泊施設はいわゆるモーテル系のものが多く、どことなく寂れた感じもしなくはない。そんな中で、道路脇に"Mojave Air and Space Port"という看板が出ている。描かれている絵は、初の民間宇宙開発の象徴である宇宙船スペースシップワンだ。

歓迎の看板にあるのは民間宇宙開発の象徴である宇宙船スペースシップワン。(写真クリックで拡大)
モハベの街中。(写真クリックで拡大)

 エアポートロードという道をひたすら進むと左側に「変な宇宙船」みたいなものがあらわれる。宇宙ベンチャーの草分けのひとつ、ロータリー・ロケット社が開発途上で放棄した単段式のロケットだ。そして、それを通り越すと管制塔・事務所が入っている本部ビルがある。広報担当者に資料をもらったところ、宇宙港としてのモハベは、ロータリー・ロケット社ができた1999年に起源があると考えられている。

左の煙突のようなものがロータリー・ロケット社が開発途上で放棄した単段式ロケット。その右手前の建物にはスペースシップワンが。(写真クリックで拡大)
スペースシップワン。(写真クリックで拡大)

 2002年の時点で2つの宇宙ベンチャーが空港内に拠点を持ち活動していたそうで、2004年にはアメリカ初の宇宙港の認可がおりた。それまでは単にモハベ空港だったのだが、"Air and Space"港になり、宇宙港としての機能が定まった。ここでは無人機でも有人機でも宇宙に飛ばすことができるし、ロケットエンジンの燃焼試験をすることもできる。

 そして、2012年12月の時点で宇宙ベンチャー20社が空港内に拠点を持ち活動するようになった。今、米国内で認可されている民間宇宙港は他にも7ヵ所(もう一カ所カリフォルニア、ヴァージニア、オクラホマ、フロリダ(2カ所)、ニューメキシコ、アラスカ)あるのだが、モハベはもっとも賑やかな宇宙港だという。

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