第5章 1956- 第二期黄金時代からさらなる挑戦へ

第8回 “美人すぎる”類人猿研究者の衝撃

 グドールがとった個体識別と長期調査という手法は、いまや高等動物の社会性の研究では当たり前になっています。実は、日本の霊長類研究者も同時期に同じ手法をとっていたものの、チンパンジーをはじめとする大型類人猿で最初に成功したのはグドールでした。その衝撃はやはり絶大で、協会は1962年から研究を支援しつつ、『ナショナル ジオグラフィック』の本誌やテレビ番組でしばしば取り上げました。

 その記録がまた面白いんですよね。個性的な動物たちが繰り広げる日々の営みは、番組にしたらテレビドラマのよう。特にグドールのフィールドでは動画がたくさん撮られました。おかげで、彼女は大きな注目と評価を得るとともに、美人すぎて、素人すぎて、でも、すごすぎるというミスマッチからお茶の間でも大変な人気者となったのです。

 きっと、いまの時代にグドールのような研究者が出てきたらやっぱり相当人気が出るでしょうねえ。それこそ“美人すぎる研究者”と呼ばれるに違いありません。

 なお、ジェーン・グドールに興味をもたれた方は、ぜひ1995年12月号「チンパンジー研究に35年 ジェーン・グドールの記録」2010年10月号「ジェーン・グドール チンパンジーを見つめた50年」をご覧ください。とてもわかりやすくまとまっています。

つづく

(Web編集者S)