カナダの友人と、蟹を蒸して食べたときのことである。

 彼らは蟹の足だけ食べて、ミソのつまった甲羅を、これまたポイとゴミ箱に捨ててしまうのだ。

「もったいない……、ここが一番美味しいのに……」と言うと、こんなにも臭くて、気味の悪いものを食べる日本人の味覚はオカシイと言われた。

 西海岸で甘エビを水揚げしたときも、彼らは、卵を抱えているメスを食べもしないで、ポイポイとゴミ箱に捨てていく。

「日本人は、メスも、抱えている青い卵も食べるんだよ」と言うと、
「卵が青いなんて、気色悪くないの? 日本人は変だね~」と言われた。

 もちろん、日本の食文化を理解してくださる白人方々も多いのだけれど、総合して白人方々は、魚介類の食べ方をあまり知らない。

 食文化があまり発達していないということもあるが、それ以前に、魚介類に対する愛がないのだ。

 それに比べて、日本人の多くは、魚たちを愛している。

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る