第3回 ビッグバンはどうやって始まったのかを探しに

ミリ波を集めて検出器に導くフィードホーン。
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「直径2~3センチくらいの筒、フィードホーンっていうんですが、それを使って光(ミリ波)を集めて、検出器に導きます。検出器は、金の塗ってあるメッシュなんですけど、90度ずらしたものを層にしておくと偏光の向きによって電波が吸収されたりしなかったりするわけです。電波が吸収されると温度が上がりますから、温度の違いで抵抗が変わる素子を使って、数マイクロケルビンの違いを測れるようにしていたんです」

 数マイクロケルビンというのは、つまり絶対温度で言っているわけだが、ここでは相対的な差の問題なので1度2度というのと変わりない。「1マイクロ度」は、1度の100万分の1。数マイクロ度ということになると、1度の数10万分の1の変化を検知しなければならない。いかに南極とはいえ、地面(氷)の温度が「熱すぎる」として絶縁しなければならないわけだ。

 4度にわたる南極点滞在で、初回は設置、2度目と3度目はアップデートや調整、4度目は撤収(「みんなの南極」なので観測を終えたらゴミにしないでちゃんと撤収するのです)を行った。いずれも滞在は夏の期間、11月から2月半ばくらいまででで、チームメンバーが南極から帰った2月から10月くらいの間に観測をする。観測は米国本土からリモートで行えるようになっていたそうだ。

これがBICEPの検出器。左は拡大画像で縦走線の間隔は0.15mm。電波を吸収する金メッシュの温度変化を測定する。
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ちなみに、BICEPでは使わなかったものの、次世代型の望遠鏡の集光レンズと検出器。半球状のものが集光レンズ。なかでも白いものはシリコンで、シリコンもミリ波に対して「透明」だという。いくつかにはテフロンの非反射性コーティングが施されている。
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