では、博士課程の学生として、天体物理研究のための望遠鏡を設置するために、4回、10カ月にもわたって南極点に滞在したいきさつ。

「子どもの頃から、天文学にものすごく興味があったわけですけど、大学ではあえて物理学を専攻したんです。理由は、物理のほうが幅が広くて、いろいろな分野で活用できるだろうと。宇宙飛行士になるためにも重視されるかもしれないと思いましたし」

 というわけで、高橋さんはカリフォルニア工科大学(いわゆるCALTECH)に入学し、学部生時代を過ごす。物理学を学べば他にも応用がきくというのは本当で、それが証拠に、天体物理学、地球物理学、生物物理学といった学問領域は存在するが(それぞれ、物理学の方法を応用したもの)、その逆は聞かない。英語で……なんとかPhysicsと呼ばれるような分野は、物理学の応用が大きく物を言っている。

 もっとも、高橋さんが物理学を学べば、元々の興味である天文学に近い天体物理や惑星物理の方面に引き寄せられるのは必然だった。それが、南極点の望遠鏡設置へとつながっていく。

望遠鏡を開発する部屋で。(写真クリックで拡大)

2013年1月号特集「果てなき宇宙への夢」
本誌では民間企業が参加する新次元の宇宙開発についてレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。

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