第2回 「1人で準備できるなら」と父は言いました

――ヨーロッパでは、ヨットやボートを住まいにしている人がけっこういますね。仕事を引退してから、旅を楽しみながら船上で暮らすという方もいます。

 ヨットと家は、私にとっては同義語。生活の場でした。

――ヨットの操船は、いくつくらいから始めたのですか。

 1人でセーリングを始めたのは、6歳のときです。「オプティミスト」という全長2.3mのディンギーボートを買ってもらい、それに乗っていました。

 レースに出たり、運河や川をたどってオランダ国内を旅行したりもしていました。

 その意味では、ヨットは私の体の一部のようなものです。

――世界一周の実現を真剣に考えたのは?

 8歳ごろからでしょうか。表立って口に出すことはありませんでしたが、親やまわりの人は私がそういう夢を抱いていることを、それとなく知っていたと思います。

 でも、それは子どもが「私は大きくなったらパイロットになる」とか「宇宙飛行士になりたい」というのと、同じレベルで受け止めていたと思います。

――では、世界一周の航海に出る決意を伝えたとき、両親の反応はどうでした?