第1回 518日目のゴールはただ眠かったです

――ローラさんはこの航海で、単独世界一周の最年少記録を塗り替えたわけですが、新記録はねらっていたのですか。

 意識していました。できることなら達成したいとは思っていました。でも、それほど記録にこだわっていたわけではありません。

――達成時16歳4カ月は、ギネスブック認定の最年少記録を8カ月更新しています。ところが、ギネス社は「最年少」への賞賛が、むやみに青少年を危険に駆り立てないようにと、ローラさんの記録を認定しませんでした。このことはどう思いましたか。

 それも、あまり気になりませんでした。

 いろいろな国をヨットで旅して、いろいろなものを見てみたいと思い、私は世界一周を夢見て、それを実現しました。記録より大事に思うのは、その経験のほうです。

――ローラさんの航海は、出航前から大きな障壁に阻まれたりもしましたね。そのへんも含めて、世界一周を志したいきさつをうかがっていきましょう。

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※「冒険・挑戦・貢献」を活動のテーマに掲げる「ファウスト・アドベンチャラーズ・ギルド」が、世界の冒険者や挑戦者を応援するために設けた表彰制度。2012年が第4回。授賞式の模様はhttp://www.faust-ag.jp/quest/quest027/story.phpでご覧になれます。

つづく

ローラ・デッカー

1995年生まれ。海洋冒険家。オランダ人の父とドイツ人の母がヨットで世界旅行中にニュージーランドのファンガレイで生まれ、6歳からヨットの操船を始める。2010年8月に単独世界一周航海に向けて出発し、2012年1月に達成。同年、世界の冒険者や挑戦者を表彰する「ファウストA.G.アワード」のファウスト挑戦者賞を受賞している(授賞式の模様は http://www.faust-ag.jp/quest/quest027/story.php)。


高橋盛男(たかはし もりお)

1957年、新潟県生まれ。フリーランスライター。自動車専門誌の編集を手がけたのちフリーライターに。JR東日本新幹線車内誌「トランヴェール」、プレジデント社「プレジデント」「プレジデントファミリー」などに執筆。