第18話 北の漁場の、妄想赤ちょうちん!

 燦燦と太陽が輝いて、青空が広がる。

 淀みない空気のなかで、山々がくっきりと姿を現していた。

 湖に流れ込んでいる川の河口のあたりに来ると、数カ所、網を仕掛けることにした。

 大きな岩場を見つけると、そこを支点に魚網の端を結び、細長い網を沈めていく。

 水に手をつけていると、すぐにもハンマーで叩かれたような痛みが走った。

 あまりにも冷た過ぎて、温度を感じるよりも、痛みを感じてしまうのだ。

「これは、湖が凍るのもすぐだね~」

 私は、あまりの痛みに手をお腹の中に入れて温めた。

 スティーブの手も痛々しくピンク色に変わっていて、指先の柔らかな動きもなくぎこちない。

 網漁は、一網打尽に魚をすくい上げる引き網や囲い網というやり方ではなく、泳いでくる魚を網に絡ませる刺し網漁である。

 言ってみれば、泳いでくる魚待ちであるから、網の引き上げは、次の朝になる。

 待ちきれない私は、頭がぼんやりとしてきて、魚料理の想像ばかりが頭に浮かんできた。

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