『発光生物の話』(羽根田弥太著・北隆館)に同じパプアニューギニアのニューブリテン島に、やはり何万というホタルが同時に点滅している話が出ている。ここでは雄は黄色、雌は青色に光る、と書いてある。夜だけホタルの雌、雄の区別ができる、というわけで、ちょっとただれた人間社会の盛り場を連想してしまったが、筆者のココロが汚れているだけで当のホタルたちは雌雄の区別がついても別になんのコトもないのだろう。しかしこの本でモノ足りないのは、なぜ同調するのかの記述がどこをさがしてもまるでないことであった。

 ホタルたちの「同調リズムを先導しているのはなんだろう」という、ひとりで考えてもとうてい答えの見つからない謎をもってその島から帰った。

 ナショジオのそのホタルの木の写真は「群れのセオリー」という特集の最後のほうに出ているものだった。こうした小さな生物はしばしば同じような謎の同一行動をとるが、それらにはとくに全体に号令をかけるグループのリーダーのようなものもおらず、また群れのどこかに指令装置のようなものもない、と冒頭に書いてある。

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