第5回 世界初!睡眠・覚醒リズム障害の原因を解明

測定時はこんな具合。
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 そういう説明を聞くと、まさに宇宙船的な状況の中に人を置くことができる「箱」なのだと理解できる。実際に中に入ってみると、ぱっと見の印象は、調光装置付きの大部屋に、6つの寝室がついているだけのものなのだが。

「閉所恐怖の人は厳しくて、今までに1人だけ脱落されました。長い場合は、1カ月くらい泊まっていただいて実験することもあるので。やっぱり、シャワー室とトイレ以外は全部行動が観察されるのはちょっと辛いんですね。今、脳波や心電図も、全部コードレスで飛ばすことができるので、フリーに生活はできるんですが。DVDは何百本も、漫画もたくさん用意してありますし……」

 何のためにこんな宇宙船のような「箱」に、人を入れて「実験」するのか、ここまで読んでくださった方はぴんとくると思うのだけれど、要するに、外光がある自然な環境から隔離して、人間の体内時計に基づいた睡眠の周期を詳しく見たりするには、こういう仕掛けが必要なのだ。これまで語ってきた様々な話の背景には、社会的な調査のデータ(特に信頼性が高いのは疫学調査)のほかに、こういった基礎研究の裏付けがある。