第4回 目からウロコの不眠症治療法

「まず、1週間平均して正味何時間眠れたか聞くんです。不眠に悩んでいる人は、睡眠時間を短めに言うことが多いです。本当は6時間眠っていても、自分では4時間とかおっしゃるんですね。そういうときには例えば、4時間プラス1時間で、5時間くらいしかベッドに寝かせないんです。例えば朝6時に起きたかったら、1時まで絶対ベッドに入れない。そういう人って、9時とか10時くらいからベッドに入って悶々と待ってる人が多い。ても、辛い辛いと言われても1時過ぎまで寝かせない。それで、1週間も続けると、元々もっと眠っているので、バタンキューと眠れるようになります。それで、ベッドにいる時間の90%以上眠れたと自分で評価できたら、30分早く寝てもいいようにする、というふうにやると、2週間くらいで、眠れる、眠れないとか考えなくなっています。そこまできたら、もう大体5合目を過ぎて、あとは自然によくなっていきます。原発性の不眠は不眠恐怖症であって、何かストレスをきっかけに眠れなくなったとかっていう人は、途中から悪い睡眠習慣のために悪循環に入ってしまった人が多いんですよね。原発性ではなくて痒みなどが原因で不眠になっている場合も、それが続くといつの間にか条件付けができてしまい、痒み対策をしても不眠だけが残ることもあるので、不眠とその原因の対策は早めに行う方がよいと言えます」

 単純化したモデルでいうと、人間には「眠る力」と「目覚める力」があって、それぞれ生得的な、つまり自然な「力」であるという。不眠症は、眠る力が落ちているのではなく、目覚める力が強くなっている状態だというのが、適切な理解だそうだ。

 目覚める力が強くなる状態というのは、これもそれ自体、不自然なことではない。いや、むしろその力が強くなければならない局面もある。