第4回 目からウロコの不眠症治療法

 眠れないから不眠、というふうに理解していたわけだが、それは筋が悪い、と言われているようで、居心地が悪い。よくよく聞くと、どうやらそのあたり非常に大切なポイントのようなのだ。

 やはり、分かりやすいのは、お年寄りの例。

「高齢になってくると、昼のことはさておいて、とにかく今日眠るまでに何分かかるとか、トイレに何回立つとかにこだわりある人が多いんです。でも、夜中に5回6回トイレに行って問題なく昼間生活できれば、まったく構わないんですね。逆に、眠りの時間や夜中のトイレの回数を数え始めて、減点法で考えてしまうといけません。原発性不眠症と言いまして、本当は問題なく眠れているかもしれないのに、何回目がさめたとかトイレに何回立ったとか数えて、そういうことばかり気にするようになる、まさにそのときが不眠症なんです。気にしないで日中、元気にしている人は、何回目が覚めたところで不眠症とはいいません」(註:「原発性」とは、ほかに何か病気・原因があって二次的に誘発されるのではなく、まさに不眠症自体が第1の症状であるような場合を指している。医学ではよく使われる言葉だ。紛らわしいけれど原子力発電所とはまったく関係ない)

 不眠症は「眠れる/眠れない」の問題ではないと聞くとなにか語義矛盾のようで不思議な感じだが、そういうことなのだと納得するかない。