第2回 体内時計25時間はウソだった!

 より詳しく述べておくと、すべての細胞に、体内時計を駆動する遺伝子(時計遺伝子)のセットは備わっているのだが、外部からの刺激がなくても永続的、自律的にその周期をリズミカルに発現するのは脳の視交叉上核(しこうさじょうかく:両耳をつないだちょうど中点くらいのところにある)という部分だけなのだそうだ。そのほかのすべての細胞は、親時計(マスタークロック)である視交叉上核からの時刻シグナルがないと時を刻まない。ただ、この親時計にしても、周期は24時間から外れているので、外界の明暗サイクルに反応し、なんとか周期を合わせる、ということらしい。ちなみに、海外旅行した時などの時差ぼけは、親時計である視交叉上核が現地時間にすぐ同調するのに、ほかの細胞が親時計に追いつくまでの時間がばらばらなために起こる現象なのだとか。

 なにはともあれ、朝、光を浴びるのは大事。

 ということは、天気は晴れている方がいい。どんよりした秋田で生まれ育って教育を受けた三島さんが、空がすかっと青いカリフォルニアで感じた突き抜けた爽快感はまことに強いもので、「飛行機を降りたとたん、体内時計がリセットされるのを実感したくらい」なのだそうだ。

 なお、我々の体内時計の光への感受性は、一様ではなく不思議な特性もある。そのことが、体内時計周期が長い夜型生活者に困難をつきつける。