第6回 能登の「世界農業遺産」をつなぐ!

能登の里海(写真提供:脊戸大樹)(クリックで拡大)

 毎年、全国から100人の高校生が参加し、「森」や「海・川」とともに生きてきた名人の知恵や技、生き方を記録する「聞き書き甲子園」。これまでに1000人以上の高校生が、この「甲子園」に参加しているが、同じような活動を能登半島を舞台に行うことできないか。そんな相談を、この夏、石川県の「世界農業遺産活用実行委員会」から受けた。

世界農業遺産「能登の里山里海」のポスター(写真提供:吉野奈保子)(クリックで拡大)

 能登半島の4市4町(七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋市、志賀町、中能登町、穴水町、能登町)に広がる「能登の里山里海」は、2011年6月に世界農業遺産に認定された。これを機に、故郷の自然やそこに息づく人の暮らしを大切に思い、それを継承する次世代を育てたい。そのために高校生による「聞き書き」をはじめてみたい、という趣旨の相談だった。

 私は、「ぜひやりましょう」と即答した。能登には、日本の原風景ともいえるような美しい里山里海の景観が広がっている。その景観をつくりあげてきたのは、先祖代々続く人の暮らしであり、そこには、さまざまな知恵が息づいている。そのひとつひとつに地元の高校生が「聞き書き」という手法で光をあてていくことができれば、能登の暮らしをつなぎ、世代をつないでいくうえで、さまざまな可能性が広がってくるように思えた。