第1回 眠らなくなった日本人

 安易に思いつく説明としては、テレビの視聴だとか、ビデオゲームの普及だが、テレビ放送は1950年代、ビデオゲームは1980年代から存在する。一貫して宵っ張りになり、睡眠不足なる傾向の「主たる原因」とするのには無理がある。

「実は眠れないんですね。楽しくて起きてるというよりも、眠れない人が増えてしまっているんです」と三島さんは説明した。

 娯楽が多いがゆえに、楽しくて眠れない、例えば、ゲームなどをやめられなくて眠れないという場合はたしかあるだろうが、むしろ「眠れない人」が増えている結果だという分析だ。

 さらに、こんな傾向も読み取れるそうだ。

「男女別にみると女性の方が睡眠時間が短いんです(平成18年社会生活基本調査)。男性も先進国の中では短いんですが、女性は飛び抜けている。それと、今、2001年に生まれた子ども達を追跡する調査(21世紀出生児縦断調査)が行われていますが、すごく遅くまで起きている子がいて驚かされます」

 後者の子どもの就寝時間について、三島さんがしめしてくれた「21世紀出生児縦断調査」のデータは第4回、つまり2004年のもので、つまり、調査対象児は当時だいたい3歳になっていた。そして、母親のある特徴に照らして子どもの就寝時間を見ると、その特徴に応じて、夜10時以降に寝る子が多くなっていくのだ。