第1回 眠らなくなった日本人

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 これらは平均値なので、それよりも眠れていない人もたくさんいるということでもある。だいたい正規分布するそうだから(ここでは、左右対称の釣り鐘状の分布だと分かっていればよい)、世の半分の人が「7時間そこそこ」以下の睡眠で済ませていることになる。7時間眠ればいいという人もいると思うが、通勤電車の中でうとうとしている人、どんよりしている人の多さを考え合わせれば、「睡眠不足」は厳然たる事実だろう。

 それにしても、太平洋戦争開戦の年にこういった調査があり、さらには1960年以降は定期的に、半世紀にもわたって継続されてきたことに感心する。1941年の単発の調査は社会情勢が「戦後」と大いに違ったであろうことはともかく、高度経済成長後期の1960年代、オイルショックを経て安定成長期へと移行した1970年代、さらにバブル景気とそれに続く長い不況の期間も一貫して、「日本人の睡眠」が同じ方向に進んでいることには驚かされる。景気動向などとはあまり関係せず、ひたすら入眠時間が遅くなり、睡眠時間が減っている。

 なぜ、「日本人」はこんな宵っ張りになって、眠らなくなったのだろう。