第16話 マウント・デナリは女性? 男性?

 私はスティーブと一緒に林を抜けて、湖岸までの坂道を下りていった。

 林のなかでは、グラウス(雷鳥)が低く飛びながら、クランベリーの実をついばんでいる。

 岸辺に下りてくると、水際の砂地に、どこから持ってきたのか、大きなブルドーザーが置いてあった。

 車のアクセスが一切ないこのミンチュミナには、不思議な光景である。

 ミンチュミナには、いくつかの民家があるけれど、狩猟をしながら暮らす森の人たちであるから、そもそも自動車もない。

 はるか遠く離れた隣の村に続いている道があるが、それは給油を必要としない犬橇でなければ走ることができない山道で、重油をがぶ飲みするような装軌車両が、轟音を上げながら走って来られるような道ではないのだ。

 私は、すぐさま疑問を解消したくて、スティーブに尋ねてみた。

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