第2回 メキシコの教会、何の上に立っている?

 今回紹介するのは、メキシコ南部の町、チョルーラです。まずはこのキリスト教会をご覧ください。

メキシコ南部、プエブラ州チョルーラに立つヌエストラ・セニョーラ・デ・ロス・レメディオス教会。1570年代建造。写真:Jerl71/Dreamstime.com
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 これは、16世紀に建造されたヌエストラ・セニョーラ・デ・ロス・レメディオス教会。「救済の聖母教会」という意味です。16世紀と言えば、スペインからコンキスタドール(征服者)が中南米に押し寄せ、現地社会を次々に支配下に置いた時代。キリスト教会はその象徴……というだけでは、話はまだ半分。確かに美しい教会なのですが、この教会が立っている場所がすごいんです。

 写真ではわかりにくいのですが、この教会が立つ丘のようなもの、実は巨大なピラミッドなんです! 底辺400メートル、高さ55メートルで、エジプト・ギザの大ピラミッドに高さこそ負けるものの、なんと容積では世界一。建設が始まったのは紀元前3世紀頃です。

 ピラミッドの上にキリスト教会を建てるなんて、コンキスタドールは横暴だ、とも言えるのですが、それだけではないような気もします。古くからの聖地の上に別の宗教施設が立つ、ということは、世界中で普遍的に行われています。聖地となる場所そのものに、何か人を惹きつける「磁場」のようなものがあるのでしょうか。

 チョルーラはプエブラ州の州都プエブラの町から西に10キロほど。メキシコシティからもバスで1時間半ほどです。

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(ジェレミー・アランほか著、関利枝子、北村京子訳、日経ナショナル ジオグラフィック社)


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