次の朝、私のベニヤ小屋に猫がやってきた。
このロッジの食料庫の番をしている猫で、スティーブはこの猫は寒さが嫌いだからほとんど外に出ないと言っていた。
その猫が、外で私のことを待っていて、ドアを開けた瞬間に中に入ってきたのだ。
猫はよく、新入りの者に挨拶に来る。
以前も、牧場で働き始めたときに、猫たちの挨拶を受けた。
遊んでなぶり殺したようなネズミを手土産に来る猫もいた。
どうせならば、昨晩から来てくれていれば、湯たんぽ代わりに猫を抱いて寝て、あんなにも寒い思いをしなくて済んだのに……。
などと思いながら、外に出ると、スティーブが歩いていて、私は彼に駆け寄った。
「昨夜は熱くて、寒くて、熱くて、寒くて、眠れなかったよ」