パイロット・コパイロットたちからなる運航チームにとって研究者は“お客さん”。その旅路の安全を保証するのが彼らの仕事であり、裏を返せば、安全を保証できない潜航など、ありえない。

 なので、JAMSTEC通はこの隠密潜航の部分を壮大な作り話として大いに楽しむべきだ。広報の長谷部喜八さんも「フィクション、OK!!」と歓迎している。

「しんかい6500はこれまで事故を起こしていません。これは本当にすごいことです。ただ、JAMSTECはこんなことをやってきましたよという実績だけを伝えるのでは、ドラマは盛り上がりませんよね。だったら、盛り上げてもらいましょう。文系の私から見れば、JAMSTECは海洋コンテンツの宝庫。ドラマは、科学を広報する新しい手段だと思っています」

 吉澤さんもいう。「このドラマをきっかけに、しんかいのパイロットやJAMSTECにあこがれる人が出てきてくれればと思います。ドラマを通じて、就職説明会では説明し切れない研究現場の雰囲気も感じとって、共感してもらえるといいですね」

 しんかい6500運航チームの意見も聞いてみよう。

 このドラマが思い起こさせるものは「ちょっと現実離れしているのかもしれませんが、深海という未だよくわからない未知の世界に対する夢」だそうだ。
 そして「悪役(?)がどーんと出てくるのも、それはそれでおもしろいと思いました」。

JAMSTEC広報担当の吉澤理さん(右)と長谷部喜八さん(写真=的野弘路)
JAMSTEC広報担当の吉澤理さん(右)と長谷部喜八さん(写真=的野弘路)

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